[13] By 名無し ID:
>>12のつづき
強く尻を地面に打付けたANJI。
「痛たた…何だよこれ…」
少し涙目になりながらも立ち上がり、ボロっちい木材の切れ端の様な杖を拾いあげる。
「持ち主を探さないと……こんな杖に持ち主なんかいるのかな…?」
黒ずんだ杖を眺めながらそう一人呟くANJI。
すると、杖から薄く光が放たれている事に気付いた。
次の瞬間、ANJIはその杖から放たれる何とも言えない不思議なオウラの流れを感じ取った。
まるで意識を体から連れ去り、何処かへ飛んで行く様な、そして世界の全てを見せてくれる様な不思議な力。
ぼんやりと靄の掛かっていた頭の中が、スッキリと晴渡る様な感覚。
「これは…凄い…」
ボロっちい杖改め、凄い杖の持つ不思議な力の虜になり、惚けるANJI。
その姿は、傍から見れば唯の怪しい男だった。
そこへ、ANJIを避ける様に歩く人々の中、1人の少女がこちらに向かって歩み寄ってきた。
>>14へ
2009-03-30 13:20:00
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