[12] By 名無し ID:
>>11
やはり人混みの中を(…目的はともかく)歩き慣れているのか、KIDの足取りはかなり速い
ANJIが慣れない雑踏を前にあたふたしている間に、気付けば2人の間には結構な距離が空いていた
ふと、KIDがANJIを振り返り口を開く
「やっぱりお 前、こういう人混みは慣れてないみてぇだな」
ANJIが言い返そうとするが、KIDはまだ言葉を接ぐ
「別に無視してた訳じゃない、少しお 前を見てただけだよ
もう1人を探すのは良い案だと思うし、ANJIは今そっちの方がいいだろな
少し別行動で良いんじゃないか?」
案外、KIDは人を見る事に慣れている様だ
正直ANJIにも有り難い提案なので、断る気はさらさらなかった
「分かったよ、買い出しは任せて良いんだね?」
「あぁ、お互い慣れた事やった方が早い」
喧噪の中立ち止まり続けるのもそろそろ辛い
「じゃあ、僕は人探しか…
とりあえず、日没までには何処かで落ち合いたいかな
教会の前で良い?」
「おう、ちゃんと人選べよ」
KIDも特に異存はない様なので、お互いに軽く手を振って別れる
こういう時に行動が早いのは、相方として頼りに出来るものだ
(…まずはこの人混みから抜けよ)
その相方が言う通り人混みが苦手なANJIは、少し苦しいがKIDの歩き方を真似ながら昼の喧騒を後にした
ズルッ
「わっ!?
…あれ?今何踏んだんだ?」
その足元には、小振りな一本の杖が転がっていた
>>13よろすく
2009-03-30 06:54:00
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