[80] By 単なる内容あるほど早いで~す ID:
>>79から
床まで届く大きな窓を開け放つと、爽やかな風が流れ込んで彼女の長い髪を揺らす。
エレノア「どうして、こうなってしまったのかしら……
南向きのバルコニーへ出ると、暖かい日差しが彼女を包み、少し落ち着く。
と、鼻腔を花の香りが通り抜けた。
キッド「わっ!!!!
エレノア「…………!!
声にならない悲鳴を上げ、エレノアは反射的に両手を突き出した。
キッド「おっ、とっ、とっ、
エレノア「あぁっ!!
バルコニーの手すりに腰掛けていたキッドは、エレノアの突きを受けて二階から消えた。
エレノア「キッド様!!
慌てて彼女は手すりに駆け寄り、下を覗き込む。
キッド「なんてね。
エレノア「キャッ!
ヌッと鼻先に現れたキッドの顔に、エレノアは驚いて腰を抜かしてしまった。
エレノア「き、キッド様!悪戯が過ぎます!
キッド「あっはっは、悪い悪い。
キッドは身軽にひらりとバルコニーに着地すると、尻餅をついているエレノアに手を差し出す。
キッド「さぁ、お嬢様。
エレノア「もう。
その手を掴んで立ち上がろうとした彼女だったが、不意にその手に現れた花束を見て目を丸くした。
エレノア「わぁ♪今の、どうやったのです?魔法ですか?
その顔は普段の彼女からは想像もつかない程、キラキラと輝いていた。
>>81へ
2009-11-07 13:05:00
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