[68] By 単なる内容あるほど早いで~す ID:
>>65
夢を見ていた。恐ろしい夢だ。生きる希望さえ根こそぎ刈り取る程の、酷い悪夢だった。争っては奪い、奪ってはまた争う。それはまるで、古代から連綿と続く醜い人類の歴史を繰り返し見せられているようだ。
アンジ「うわぁぁぁぁっ!!
アンジはシドを突き飛ばし、逃げ出そうとした。恐ろしい。どこか遠く、あの化け物のいない所、争いの無い場所まで…しかし足は震え、這って歩く事しか出来ない。
その時、キッドの声が聞こえた。それだけじゃない。仲間、家族。そして天を衝く巨大なトネリコの木。それに繋がる、人々の生きる喜び…
「少年よ…
溢れ出た絶望の底に残ったのは希望。
世界は闇?絶望?…………否!
世界は希望に満ちている!!」
アンジ「……うわっ!?
にわかに、アンジの腰に付けた杖が眩い光を放ち始めた。
アンジ「これは……?
シド「痛つつ……オイ、どいてくれ。
逃げだそうとしたアンジの下敷きになっていたシドが呻く。
ザルド「くっ、奇怪な技を…
前線の戦士達も、杖の加護か、正気を取り戻したようだ。
ビル「動ける……が、武器が…ムッ!?
見ると、天を向いて目を閉じた龍の周りに励起したオウラが、地面の上の小石をカタカタと揺らしていた。
>>69へ続く
2009-11-06 01:47:00
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