[56] By たぁっでしたってんねんけど? ID:
>>55から
ティール「獣の気配が…消えた?
ティールはさっきから感じていた違和感が何かを理解し、口をついて出る。
ビル「……ザルド、隊を止めよ。
ザルド「はっ!一同、止まれ!
ザルドの号令で皆、その場で一息ついた。
前を行く三人は息も乱れていないが、若者達、特に術師二人の疲労の色は濃い。それも詮無き事、聞いた話によれば、彼らは前日からずっと動きっ放しなのだ。このまま戦闘に突入しても良い結果は得られないだろう……最後尾の奴は論外だな。
ビル「少し休むとしよう、そう伝えよ。
ザルド「はっ!
ビル「ティール?
ティール「はい。
相変わらず遠くを見つめているビルに声をかけられ、ティールは横に並ぶ。
ビル「さっきの話、間違いないか?
ティール「さっきの……気配ですか?
ビル「うむ。私も、似たような事を考えていた。モンスターが少ないのではないか、とな。
実際、出会ったのはドレイク一匹、街を出てすぐの辺りにはなめくじや蛇もいたようだが、この辺りではゴブリンの姿さえ見えない。
ティール「確かかどうかは…。あくまで「勘」ですから。
ビル「謙遜は良い。野伏の勘が当てになる事は知っている。私を誰だと思っている?
ティール「恐れ入ります。獣どころか、地虫の気配すら…
ビル「それが、解せんのだ。
腕を組んだまま、ビルが地面に腰を下ろすと、ティールもそれに習い横に座る。
>>57へ
2009-11-04 00:59:00
[返信] [編集] [報告]