[420] By 名無し ID:
>>419
すべてが片付いたとき、汗ファイターは血まみれだった。どれが返り血で、どれが自分の傷からの出血なのかが分からないほどに。
W「無理させた。ごめん…ヒール!」
このヒールを覚えたのはあの日…ユミィが買ってきてくれた魔法書でだ。懐かしい…
汗「ふぅ。いいわよ、わたしはいい男の味方なんだからね」
W「そか。じゃあ、はやく街へ。また、ひと騒動あるはず…」
汗「なにか知ってる風な口ぶりねぇ。…ところであんたいい男ね…うほっw」
W「げっ!!い、いやあの、えーっと、"俺たちを"助けてくれて、ありがと!じゃ、じゃあな!」
ウィークはあわてて逃げ出した…
汗「俺たち…?なんのことなの?…まあいいわ。ありがとって、ことは、これは貸しよね。よくわかんないけど…ふふふ」
W「危ない危ない…なにに巻き込まれるのが怖いって、あいつの”うほっ”だよなぁ。いかん、油断してたぜ…」
これであと、自分の出番は…
W「たぶん…街に魔物が来たときだよなぁ…
あれ?でも、それはこの事件からさらに数日後だったはずだけどな…」
バスカルについてから、首をかしげるウィーク…
ところが。
W「えええええ!?も、もう来てる!?」
もうもうと砂埃を立てながら、モンスターの大群が押し寄せてくる。
W「ど、どうなってるんだ?」
”今”に影響のない程度に、人を襲うモンスターを優先して、少しずつ影から倒していく。
街の端から端まで駆け回りながらこっそり敵を討伐していると、ビルの声がした。
B「分かった!すぐ向かう」
W「あ…ザガ区へ行くのか。みんなもいる…あれええ??もう何日も経ってるってことか??」
まるで自分だけ、違う時間軸を歩いているようなおかしな感覚だ。
W「三日まてっていわれたり、いつのまにか何日も経ってたり…どうなってんだ。俺…どうしちゃったんだろ?」
ウィークはとりあえず、ビルたちが向かったほうへとそっと移動し始めた。もちろん、敵の討伐もしながら。
W「ザガ…さっきまであんなに平和だったのに…」
そこは真っ赤に染まっていた。恐るべきマンイーターの大群によって…
2007-09-23 23:34:00
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