[116] By 名無し ID:
>>115
「グルルルル…」
はっ!?こ、こいつは…犬だ!
野生の獰猛な…そ、それだけじゃない!
全身は漆黒の毛で覆われ、瞳はまるで血の色だ!
そして…このただならぬ威圧!
間違いない、森の主だ!
どうしたことか、奴の全身の毛が激しく逆立っている!
…!!そ、そうか!まずいぞ!ここは奴の縄張りだったんだ!
何てことだ!不用意に奴の逆鱗に触れてしまった!
こんな奴に討ち勝つ術は、丸腰である僕には無い!
どうする!?こいつは…僕を食おうとしているぞ!!
に、逃げるしかない!!でも何処へ!?
もう、御主人様に言われた場所からは随分と遠ざかってしまっている!
これ以上は離れられない!しかし…!
「グオオオォォ!!」
!!!うわぁ!!来た!!奴が…迫って来ている!!
頭の中がパニックだ!!食われる!!嫌だ!!死にたくない!!
この闇夜では人気も無い!!救いを叫んでも空虚でしかない!!
…町へ!!町へ行くしか…!!
…御主人様っ…!!
僕は、全身を支配する恐怖を振り切るかのように、ただ一目散に走った!!
2013-01-14 05:44:00
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