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[21] By 名も無い南瓜 ID:
891 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2013/10/07(月) 11:27:50.54 lqJNpRp7

長い間わたしたちは見つめあっていた。まだお互いに触れ合ってもいないのに、あの人はしっとりと汗をかいていた。

あの人の吸い込まれるような青い目に見つめられると、自分がほとんど裸でいることがひどく無防備に思えてくる。

あの人の故郷のあのヨーロッパの小さな国では、男の人はみなこんなにたくましいのだろうか。

そんな思いに心を漂わせていると、不意に彼がこちらに手を伸ばし、気が付くとわたしはそのがっしりした腕の中に抱きすくめられていた。

彼はわたしの耳元で激しくあえぎながら、いつもの性急さで、わたしの体を覆うたった一枚残された布切れに手を伸ばしてきた。

いけない。またいつものように彼に主導権を握られてしまう。

わたしは必死で抵抗するが、もう手遅れだった。

彼は腰を打ち付けるようにしてがぶり寄ると、わたしを土俵の外に押し出したのだった。

2013-10-22 08:51:00
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